高校3年生の夏前、ある日のことです。午後から進路について話し合う三者面談の日です。
夏前の時期、具体的に担任と方向性を確認しあうことになっているのですが、「息子が何を考えているのか?将来どうしようとしているのか?」親として息子の気持ちがわからないまま、この日が来ました。
将来の話から逃げてきた息子
春の保護者会では大学受験、専門学校、就職の進路について、具体的にそれぞれの行動するタイミングの話がありました。
もう高校3年生なので、実際に行動しなくては卒業後、自分の立ち位置がありません。
しかし、うちはどれも当てはまらず・・・。息子は「やりたいことが見つからない。」と言っている状態でして・・・。
高校卒業後は未定という状態でずるずると来てしまいました。
高校2年生の時から、学校では進路について考えるきっかけづくり、外部講師のイベント、進路相談会などが活発に行われていた中で、息子は参加していたものの、他人事。
我が家としては、息子の希望を聞くことにしていたのですが、そもそも本人の希望がない!
現実逃避しているんだろうな。。。
将来が決まらないからといって、自宅で何もしない生活では自立もしないし、「遊んで暮らしていいよ!」なんていう家でもないので、将来について息子に話はしていました。
ゲーム関係、プログラミングの専門学校はどう?
そこまで極めるつもりはまだない。
「プログラミングに興味もあったし、専門学校はどうかな?」と思いつつ、専門学校は「欠席に厳しい、やることも結構ハード」と聞いていたので、
生活リズムがうまくいかない息子には無理かな・・・
と、あまり私としても前向きになっていませんでした。
しかし、今通学している高校の担任から、「中には厳しくない専門学校もある。息子のようなタイプに向いている専門学校かどうか紹介、相談にのってくれる」という話もいただいたけれど、息子自身が乗り気ではないようで・・・。
大学受験する?
大学行って何するの?何やりたいか学部も決められないし、わからない。
行きたい学校もよくわからないし。
中学受験の時のような憧れの学校もなく、知ろうともしない・・・。
勉強習慣がなくなってしまい、大学受験の勉強なんてできないだろうな。。。
高校卒業して、就職する?
なんでアルバイトじゃダメなの?
働きたい会社なんてわからないし。
完全に現実逃避。
何とかなるとは思っていないようだけど、先延ばし・・・。
しまいには、「今はその話をしたくない」とやっぱり逃げる・・・。
それぞれの進路選択について、色々と息子には話をしてきましたが、息子自身、「これ!」という決め手がないと次に動けません。
「とりあえずやってみる」というのが苦手なんですよね。
曖昧が嫌いな息子は、決めてからでないと動けないところがあって・・・。
「これ」と決めたら絶対にやらなきゃいけないと思っている真面目な部分と、自信がない・約束が守れなさそうなことには「うん」とは言わないんです。(結果的に約束破りは多数ありますが・・・)
なので、とりあえず「大学受験をしてまだしばらく学生の立ち位置で、色々と経験をすればいいのでは?」という親の思いがなかなか伝わらず・・・やきもきしていました。
目標がないと動く気になれないという気持ちもわかるのですが、何かやっているうちに見つかることもあると思うんですよね・・・
まだ18歳。大人になったような、まだ子どものような時期ですね。
(小学生の時に通った脳神経の病院では、精神年齢が2歳くらい低いということだったのですが、まだ同じかな????)
ただ、時間の経過はみな平等で、高校卒業がきてしまいます。
高校卒業後の春の時点で学生でなくなるなら、家をでるように。
自分で稼いで自分で生活をしてください。
急に生活はできないから、このまま何も進路を決めなければ、春に向けてアルバイトで貯蓄していくこと。
という話をしていました。
アルバイトも経験し、どれくらい働くとどれくらいの収入であるかは少しわかったようですが、まだまだお小遣い程度。生活なんてできません。
このままでは、1人で生活はできないし、不安定であることなど、具体的にどうなるかという話をしても、やっぱり他人事なんですよね。
もう、自分で体験して気が付いてからでないとわからない子でもあるので、言ってもダメなら、もう自分でやってもらうしかない!と思っていました。
三者面談の10分前に・・・
話は戻って、三者面談の日の数日前から
三者面談は母の面談ではないよ。
先生に、自分の進路についての意志を話す時間だから、「無理」「まだ決まっていません」はナシ!
自分の道なんだから考えてね。
とは言っていました。
そして三者面談の10分前。学校に入る前に「進路決めた?」と聞いてみたところ・・・
今のバイトの正社員になろうかと思って!
えっ???
初耳なんですけど・・・
っていうか、簡単に言っているけど、高卒の採用あるの?
えっ。知らない。
ということで、急遽、ホームページで採用情報を見てみました。
・・・「大学院、大学、短大、専門学校、高校専門学校。」
高卒の採用はないんだけど・・・
いきなり壁にぶち当たった息子。
大学卒業ならいいのか・・・なら、大学受験する!
はぁ???あと半年しかない中でやるの?
勉強体力ゼロなのに本気?
苦手な国語とか歴史が受験科目にないならやる気はある。
今からスタートで遅いけど、塾のスタイルじゃ無理だから、お母さん、また一緒に勉強よろしく!
胃がキリキリしてきた私。ついさっきまで、息子の大学受験なんて一ミリも考えていなかったし、期待もしていなかったよ・・・。
塾に通って授業を聞く勉強スタイルは効率が悪い、自分のペースでできる私との勉強を希望らしい・・・
あぁぁぁ、いやだ~!
ここ数年、ガミガミ言わずに済んで平和になりつつあったのに。
私、平和主義だから~。
またバトルはもう嫌だ。
というか昔のような気力が私にはもうないし。
また息子の行動にイライラするのが目に浮かぶし。
本人は塾に行く気がないっていうことは、全部私の負担?
あぁ~、恐ろしい・・・っていうか、大学受験に間に合うわけないじゃん!
急に人が変わったように勉強なんてしないよね。
妹の方が大学受験勉強、すでに頑張っているし・・・
↑
ここまでが本音。
ここからは客観的な気持ち。
↓
息子が決めたことなら応援するべき。
否定はしちゃいけない。
やる気が出た時は付き合う覚悟が必要か???
数日前から、自分なりに考えていたのでしょうか。
急な思い付きのような提案に驚いてしまいましたが、また一波乱も二波乱もありそうな予感。
しかし、私は息子の中学受験の時のようなバトルをする体力もないし、十分、息子の特性もわかったし。
そんな急に人が変わったように息子が勉強するわけでもないだろうな。
面接のために考えたような進路希望だろうなと薄々思っていました。
三者面談で話したこと
先生との三者面談。
先生は「まずは本人が決めたことを目標にやってみましょう。欠席が多いけど、遅刻でも学校に質問に来て、まずは生活リズムをつくってみよう。」と前向きなお言葉をくれました。
私:「てっきりプログラミングの道に進むかと思ったんですけど・・・」
先生:「向いていそうなプログラミングの専門学校をご案内しようと思っていたんですけど、彼の場合は趣味と仕事を一緒にしない方がいいかもしれないですね。息抜きの場所がなくなっちゃうから。仕事にとらわれちゃうと楽しめないですからね。」
とのこと。なるほど・・・。ちらほらプログラミングやマイクラをやっていたけど、楽しみ程度だったもんな。。。。
というわけで、息子の大学受験します宣言。
まったく期待はしていません。
自分に甘いから三日坊主だろうな~。
三者面談の日の夜
夜、さっそく、高1の妹に英単語の覚え方を聞いていました。自分でアプリを入れてカスタマイズのやり方を聞き、英単語スタート!
数十問やってみたところで
全然、頭に入ってこないんだけど・・・
とすでに挫折の様子。数学も妹の青チャートを使ってやりはじめ、中高一貫校の時の先取り学習の貯金で少しは覚えている様子でしたが、演習量が足りていないので四苦八苦。
家族が振り回されモードです・・・。
まぁ、半年での受験は無理ですね。フルで勉強が続くわけでもないですし。
また本人だけが何もわかっちゃいない・・・。ですが、何事も動き始めた1歩なので、とりあえず様子をみようと思います。