ひとことで不登校と言っても、事情は子ども・家庭によって異なります。
我が家の息子が不登校期間は中2、3年~高校3年途中まで。
周囲から見ると、学校に行く事ができない不登校ではありましたが、成長とともに息子自身の中身が全然変わっていきました。
中学生の時の不登校は心身ともにボロボロ
中1~2年生は学校の友達と出かけたり、PCで「フォートナイト」や「マインクラフト」などオンライン環境で遊んでいました。
そして中学3年生の時にコロナ禍へ。
自宅で過ごすことが多く、学校の友達とオンラインでつながっていましたが、その後は不登校になり、学校の友達とも連絡を取ることがなくなっていきました。
不登校に対して私の態度も悪化したこともあり、普段は会話しつつも、親子関係が緊張状態になっていました。
息子は部屋からあまり出ることなく、食欲も減り、ほとんど寝ている状態。
親子で笑顔がほとんどない時期でした。
我が家の暗黒期ですね。
この時の私は、あちこちに電話したり、必死に状況をなんとかしなくちゃ・・・ともがいていた時です。
またこの時の状況は別記事で書きたいと思います。
そんな中でも1人の友達に救われた
息子が不登校になるか、ならないかあたりの時(コロナ禍の前)、ゲームセンターで1歳下の子とお友達になりました。
ゲーセンの中でも音ゲー?の機種が決まっていて、凄腕さんたちが集まってくるらしく、それ目当てでたまに遊びに行っていたんです。
当時の私は、
えっ。ゲーセンで友達作れるの?
大きいお兄ちゃんたちに絡まれたりしない?
私、いつの時代の考えだ!?っていう感じですよね・・・。
UFOキャッチャーで家族連れも多いし、店員さんもそばにいるし、平気だよ。
その子も私立中学だそうで、順番を並んでいても態度から見て礼儀正しかったそうで、顔見知りになって話をする仲になったようです。
連絡先を交換するようになってから、学校以外のお友達として交流していました。
高校1年生で通信制へ転学してから
中学3年生はほぼ学校に行かず、家でも荒れ、親子バトルを繰り返し、親子でカウンセリングに行ったりしながらでも改善されず、息子はどんどん無気力に。
コロナ禍が少し落ち着いて外出ができるようになっても遊びもしないんです。友達とオンラインもやらず、ほとんど寝ている状態。
でも、中学3年生の次は高校生。本人なりに色々と考えていたんでしょうね。
学校からチャンスをいただき、とりあえずそのまま付属の高校へ入学。
心機一転、頑張ることにしましたが、気持ちの切り替えができず、やはり1か月で不登校に。
荒れるわけでもなく、どんよ~りとした日々。
単位が足りないことが確実となり、本人の中でも
もう無理なのはわかったから、通信制高校へ行く。
となってから、徐々に息子の様子に変化が・・・。
夏休みだったのですが、私と妹で息子の好きなスマホゲームで一緒に遊び、夜は散歩しつつコンビニへ行き、息子が好きなことに付き合っているうちに、心が解けてきた感じがしました。
車で買い物へ行くけど、一緒に行く?
うん!久しぶりに出かけようかな。
気持ちが楽になったからでしょうか。息子が外へ目を向けるようになっていきました。
以前、ゲームセンターで知り合った1歳下のお友達と再び遊ぶようになりました。
友達の影響でアルバイト
そのお友達がアルバイト経験者で新しいアルバイト先を探していました。息子も興味があり、一緒にアルバイトの面接を受けに行く事になりました。
二人でファミレスでご飯を食べながら応募先を探し、一緒に面接の予約をしたそうです。
おっ。自分で考えて行動したんだ!
これは息子にとって、大きな転機でした。
新しいことを始めるならば、友達と一緒は心強かったのだと思います。
息子にとって初アルバイトは色々な人と関わる貴重な時期となりました。
通信制高校は・・・ぼちぼち行っていた感じですね・・・。
学校にもお友達がいたようですが、プライベートでは遊ばず、やはり1歳下のお友達と仲良しの関係が続いていました。
オンラインの交流で幅が広がっていく
家でマイクラをやりながら、
お母さん、年上の人に話しかけたいんだけど、敬語がよくわからないから教えて。この文章、おかしくない?
と、相談してきました。
どうやら、サーバー管理をしている人に連絡を取りたかったようです。
意外にも積極的!!!
やがて、息子が
ネッ友さんたちにに会いに行きたいんだけど、いい?
と言ってきました。
えっ!?
オフ会ってやつ?
相手はみなさん年上?
心配だけど、今の世の中、ネッ友つながりは多いっていうし、昼間なら大丈夫かな・・・。
トラブル回避を教えれば大丈夫?
想像できないんですけどぉ~。
学生がネッ友に会いに行くという話は、ちらほら聞いていたのですが、やはり心配。
親がこっそり、後ろからついていくという話も聞いたことがあります。
初めて会うネッ友さんがおしゃれなんだけど、洋服買いたい。
ちゃんとした洋服ないから。
ほら、見て。こんな感じのお兄さん。
話を聞くと、高校生が数人、大学生、社会人が集まるようです。
目的は、ゲーセンの音ゲー集まり。
趣味が同じというのは一番つながりやすいかもしれません。
全身コーデを揃える
息子が洋服を買うためにでかけるなんて、1年前までは思いもしませんでした。
GLOBAL WORKで、店員さんのアドバイスを自分で聞きながら、上下の洋服とバッグも購入。
店員さんにお財布の流行も聞いていました。
髪型も気にするようになり、美容院へ。
自分がやってみたいことへのエネルギーが湧いてきたっていう感じです。
高校生組は、お兄さんメンバーたちにかわいがってもらい、すごく楽しかったと喜んで帰ってきました
初めての仲良しグループ
それからは、ネッ友さんたちと遊ぶようになり、息子の行動範囲が広がっていきました。
通信制高校は、気持ちの切り替えができたときは行くようになり、笑顔も増えてよくおしゃべりもするように。
それと同時に、妹(2歳下)に対してものすごく優しいお兄ちゃんになっていきました。
ほんと、驚きです・・・。反抗期は妹の部屋で大暴れしていたのに・・・。
専門学校へ行くようになった頃、ネッ友さん関係が色々と変化し、今では仲良しグループ4人がいつも一緒に行動しています。
息子にとって、固定メンバーの仲良しグループは初めて!
なにせ、小学校の時に仲良くしてくれていた子は1人。
中高時代はゲーセンで知り合った1歳下のお友達1人。
学校やバイトで知り合いは増えても、仲良しとなる関係は少なかったんです。
少ないなりに、とても濃い関係だったおかげで、息子にとって救いとなっていたのですが、今の仲良し4人は深夜でもず~っと電話でおしゃべりしているくらい居心地がよさそうです。
仲良しグループからまた輪が広がる
仲良し4人グループは社会人が2人と、息子と同じ年の子なので、社会人がどういう感じか、苦労話もお金に関することも、一人暮らしのことも聞いたり、泊りに行って状況も見えてきているようです。
みんなでご飯をつくったり、遊んだり、泊りあったり、ずっとおしゃべりしたり。
私は、大学生でしかこういう経験ができないものと思っていたんです。(まぁ、昔はこんなにオンラインが普及していなかったからかもしれません)
悩み相談にも乗っているようでして・・・。
一人で抱えちゃだめだよ。話してよ。
うんうん。確かに自分も気になる部分がある人だったけど、どうしたいの?
ちらっとそんな会話が聞こえました。
さらに、ネッ友つながりで日本各地に友達がいるという驚きの状況に。
日本を旅している友達が〇〇駅に寄るから、会ってくる。
〇〇に住んでいる友達のところに今度行くんだ。
しかも、たまに電話の声が聞こえると・・・
(決して盗み聞ぎをしているわけではございません
息子が家中、歩き回りながら通話をしているのです。)
初めまして~。よろしくお願いします。
丁寧に相手の人とおしゃべりしているし、音ゲーについてマニアックな話をしつつ、笑ってるし
毎日学校にも行っているし、遊びもやりたいこともやって、満喫しているようです。
友達にね、インスタで人気の人がいてね・・・
この人なんだ~。
妹に説明している兄。
こんなにコミュ力あったの!?
母よりすごい交流の幅が広いんだけど!!!
っていうか、母はママ友がすっかり減ったんだけど・・・。
そして、冬休みには友達と旅行がてら、現地の友達に会いに行くことを楽しみにアルバイトも頑張りつつ、パワフルに生活しています。
親子の軸
電話中の友達にも、
明日、1限から授業だからもう寝る!
と、自分でコントロールすることもできるようになってきました。
朝はなかなか起きないけどね・・・。
専門学校のお友達ともお昼休憩で一緒にご飯を食べたり、夕飯を食べて帰ってきたり、寄り道をして遊んで帰ってきたり、資格取得の勉強をしたり、毎日忙しそうだな。
やっと、子育てが落ち着いてきたと感じています。
息子が中学生の時は、子育てから逃げたい。でも母親は私だし、向き合わなきゃ・・・という葛藤で苦しかったですね。
親子関係の軸がしっかりしていれば修復できると聞きますが、当時は軸がしっかりしているかなんて知る由もないです。
とりあえず、親である私たち夫婦が今後いなくなったとしても、妹に迷惑をかけず、何とか生きていく力を持っていてほしいなと思います。